ブレンパワード1,2,3話感想 その1

はい。タイトルにもあるとおりブレンパワードの感想をちょくちょくと書いてこうかと思っています。書きます。

今回は1~3話「深海を発して」「運命の再会」「勇の戦い」を視聴しました。

 

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まえがき

まずブレンパワードに関する視聴前の私の持ち知識はほぼゼロであるという話からしようと思います。勿論、Vガンダム放送後鬱となり一時全線を離脱した富野由悠季監督の復帰作であることやこれ以降の富野作品がいわゆる「白富野」と呼称されているということ程度の認識はしています。後は難解な富野作品代表によく挙がっているなという印象があるくらいでしょうか。

 

私個人の中では難解な作品であると言われている点が非常に重要で、ブレンパワードの視聴を行う上でWikipediaを代表とする他のサブテキストを読むといったことは極力避けていこうかと思っているのです。これは先日無事放送を終えたGのレコンギスタがあちこちで難解であると言われたことと関係していて、結論を先に言ってしまうと「分からねえのはお前らだけだ」ということを言うための確証が欲しい。

 

これは紛れもなくただの愚痴ですが「分かりにくい」と言われるだけならばともかく、「崩壊している」「サブテキストなしで分かるやつはいない」とまで言われるのは正直心外としか言いようがない。Wikipediaや公式サイトは意識的に見ることを避けましたが(必要に迫られなかったというのもありますが)、何せリアルタイムでの富野監督は初でしたからG-レコを視聴する上ではインタビュー等を放送前から追うということは行っていました。

つまり、胸を張ってそんなものに頼っていないとは言えないわけです。

 

そんなもんにブレンパワードを利用することを考えてとかそんな心持で作品を観るなどと怒られるかもしれませんが、いえ実はそれ以前に自分で整理をつける前に用語解説等を見るのが嫌いだというのがあったりもするんです。あくまでそういう思惑もあったりするという話で、自分の中での整理がついた話数に関しては感想を順次追っていこうかとも思っていたり結構ガバガバではあります。人間は1つの動機だけで行動するわけではないんです...。

 

面白い感想記事があれば紹介していただけると嬉しいです...。

 

オーガニック

まず率直な感想は「観てよかった」です。意思を持つブレンのような存在はガンダムでお目にかかるようなことはあまりありません。最後に月光蝶に包まれていくターンエーガンダムから感じられる人間らしさや温かみのようなものが感じられて、モビルスーツのようなどちらかといえば無機質な印象が優位の存在とは異質に思えます。戦争や社会や生活における機会と人間の関わりはガンダムの魅力の1つでもあるのでどちらが良いという話ではないですが、私が今まで観てきたものには無かった方向のものですからそれだけでも良かったなと思えます。

 

作中で頻繁にオーガニックという単語が出てきますからついついガンダムと違ってブレンパワードがオーガニックな感じがyesだね!と言って終わりになってしまいたくなりますし、こっちの方が分かりやすくて良いんじゃないかとも思ってしまいます(笑)

それをしなかった理由はこの作品におけるオーガニックとは何を指すのか把握できていない現段階でその単語を使ってしまうのは(私の中での)混同を引き起こす可能性があり危険極まりないと考えたからです。

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直訳すれば「有機的な」ということで、1話ブレンのリバイバルの描写を見てみてもおそらく間違いではないはずだし、間違っていればこれはネーミングが邪悪すぎるだろうとも思うわけです。といってもそこまで深く考える気もなく「今回ロボット(?)その他スーパー兵器と不思議パワーの説明を一身に背負ってくれる健気なやつなんだろうきっと」くらいの気持ちでもあります。

 

まぁしかし、オーガニックウェーブ・オーガニックエンジン・オーガニックセンサーetc.とどいつもこいつもオーガニックで「有機」と直訳する気はなくなってくるしTwitterなどでは「オーガニック的」などという用法も見かけたりするので下手に使ってしまうことには少々の抵抗があるのです。

オーガニック的...?とは...?

 

用語

個人的には現段階では用語を拾うのにそれほど労力を使ったりストレスがかかったりといったことはありません。「個人的には」とか「現段階は」とか大好きなので物書きには向いていない自覚はあります。

人名を除く1~3話までの主な固有名詞は

・オルファン

・プレート(これは見たまま)

・ビープレート

・リバイバル

・アンチボディ

・グランチャー

ブレンパワード

・リクレイマー

・ノヴィス・ノア

といったところでしょうか。

 

リクレイマーとはグランチャーパイロットの事かなと思いましたが、勇母曰く「リクレイマーになって7年」である一方本人曰く「グランチャーパイロットを6年」と少々のずれがあるので違うかもしれませんが彼らの認識が曖昧なだけかもしれませんのでよく分かりません。「何年やったか詳細がすぐに思い出せない」あるあるです。

比瑪の「オルファンにいたのならあなただってリクレイマーかもしれないし」

 勇の「順序が逆だ。地殻変動のおかげでオルファンが海底から出たんだ。それに呼ばれてオルファンの体を掃除した連中がいた」

といった台詞から考えるとオルファン内の活動家といったところなのでしょうか。オルファン内の人間が全てその類の活動家ならばオルファン人がリクレイマーということになりますかね。高い使用頻度からしてそこまで悩むような単語ではなさそうですが。

 

ちなみに

オルファンと地殻変動の因果関係は本当に勇が語った通りなのでしょうかね?3話で起こった高波の原因となった地震震源地がオルファンのようですし正しいのは「 オルファンが動いたおかげで」という比瑪の認識なのでしょう。勇クンから視聴者への親切な説明かと思えば全くそんなことないようで、伊佐未ファミリーではあってもオルファンの全体像は知らされていないことが感じられます。

 

登場人物が正しい認識をしているとは限らないし、それが(相手より事情を知っていると思しき主人公がヒロインの)間違った認識を訂正した言葉のようであっても例外ではないという何ともまぁ合わない人には徹底的に合わないだろうという場面ですね。これもまた富野監督が描く人間ドラマのリアリティを構成する要素であると思いますし、私こういうの大好きなんですけどね。

 

もう一つ脱線してプレートの話をしましょう。プレートに関して分かっている事を書きだすと

・オルファンはプレートを集めている

・ノヴィス・ノアも同様で2機のブレンパワードにリバイバルした

・プレートにはリバイバルするものとしないものがある

・アンチボディにリバイバルしたプレートは抜け殻のようになる

・オルファンはビープレートと呼ばれるプレートを探している

・ビープレートは西東京方面にあるらしくグランチャー以上(ジョナサン談)のアンチボディを生成させる可能性がある

これくらいでしょうか。

 

そういえばジョナサンに西東京のビープレートの存在を知らされていなかったと攻められた伊佐美父はパイロットに任せていたと反論していましたが、プレート回収の任に当たるカナンに特命を下すなどやはり一筋縄でいくようなお方ではない様子。

それはジョナサンも同様ですがどこぞやの御曹司が思い出されてしまって少し辛い。

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「勇がぁー!」

 

話を1つ戻して、プレートとは一体何なのでしょうかね?最初プレートは「じんるいのへいおんをおびやかすわるいやつらのてさき」だと思いました。ガンダムF91のバグそっくりだし。ブレンパワードにリバイバルする前、比瑪のもとへ向かう道中であちこち破壊してたし。

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生まれた後は比瑪に優しい目をしていると言ってもらえて事実オーガニックなブレンパワードはロボットアニメのロボット(?)とは思えないくらい優しさを感じたりもします。が、この破壊行為でけが人や死人が出ているあろうと考えると優しい子だと手放しで喜べない感じがしてしまってなりません(笑)。赤ちゃんは生まれる前から母親を始め周囲の人間の行動を制限するしストレスや迷惑の原因となってしまったり生まれる時には母親に死の激痛を味わわせたりしますから(私は男ですが)、ブレンがリバイバル前に迷惑をかけたことを責めるのはよくないかもしれませんね。生を授かったことを祝福し、今後悪い事をすればそのときに叱ればよいのでしょう。比瑪ちゃんは早速物を壊すなと説教していましたね。

少し自分でも何を言ってるか分からなくなってきました。

 

要は、最初私にはプレート=バグに見えたという話でした。しかしどうやらオルファンはプレート集めをしているようだし地殻変動の影響で地表にはじき出されたのでしょうかね?

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1話では海から現れたりしていました。謎です。

 

話を戻しましょう。

 

それを除けば最難関はブレンパワードとグランチャーでした。その混乱に最も加担したのは勇の

 「精神も肉体もグランチャーに合わせてアンチボディになることは辛いんだぞ」

「おふくろだって姉さんだってここにきてからはまるでオルファンのアンチボディじゃないか」

という台詞でした。

どうも彼らはブレンパワードとグランチャーを含めたロボットをアンチボディと呼んでいるらしいと気づいたのは2話で2機のブレンパワードが邂逅した時、つまりグランチャーとブレンパワードの違いが見た目であるという基本中の基本である事柄に気づいてからでした。そっくりじゃないですか...私今でも顔以外での判別できないですよ...。ニガテ...。同じにしか見えないものをブレンパワード・グランチャー・アンチボディと使い分ける上に勇の台詞があったおかげでそれぞれに別のニュアンスが込められているのだろうかとかそんなことを考えていましたが、ブレンとグランチャーがマシンの形態を呼び分ける名だと分かれば何ということはありませんでした。

アジャストした人間と意思疎通を行うらしいブレンは1話から頻繁にお顔にカメラが向くのですが、意思疎通を行っている気配のないグランチャーは全くお顔を撮影してもらえないという格差がありますので気づくのに時間を要するのも仕方が無かった事と言えるでしょう...。

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 機体各部から放出される熱気が最高にオーガニックなブレン。物凄く柔らかそうな熱気、子供の体温。

 

とりあえずその1はここまでにしようかと思います。本当は3話あたりこの半分くらいの文字数で書いてしまいたいのですが、最初であるということとまえがきで字数を食ってしまったのでその2に移ります。