ブレンパワード1,2,3話感想 その2

キャラクター

その1からの流れでブレンパワードとグランチャーの話をしたかったのですが思っていたより長くなってしまったのでキャラクターの感想に移りたいと思います。

ブレンパワード Vol.1 [DVD]

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個人的な...というよりこれは誰が観ても同じだろうと思いますがこの作品、女性が非常に目立ちますね。ひたすら全裸の女性のみで彩られるOPからして女・女・女といった感じがします。宇都宮比瑪・カナン・クィンシィ・伊佐未母・直子・(名前は分かりませんが)オーガニック研究所の女性研究員。数えてはいませんが数も女キャラクターの方が多いのではないかと思います。のですが、いざキャラクターについて何を話すことが出来るかなと注目してみると勇が思っていたよりひっついてくるなという印象を持ちました。さすがは主人公...なのでしょうか?この物語の主人公は彼なんですかね?どちらかといえば他のキャラクターなりの引き立て役に見えないこともないなと思いました(笑)。

 

1話冒頭からイライラが募っていたのであろう彼は、どちらにせよプレートは全て回収でしょうと作業を進めるカナンに対し「真面目だな。そんなにオルファンに認められたいのか」と刺々しい態度を取ってしまい、両親が指導者の勇とは身分が違うでしょうと返されるのですが「そんなの関係ないだろ!」と声を荒げます。親の身分を引き合いに出されたことが癇に障ったとういこともあるでしょうが家族が指揮を執るオルファンの活動に疑問や反発があったのだろう...ということは2回目以降の視聴でなければ分からないことなのでやはり富野作品は複数回視聴するに限りますね。

比瑪との邂逅時に突っ込みすぎているように見えるのも精神的なストレスによるものだと思えます。

 

比瑪と出会った勇について気になることはもう一つ、口にする言葉が「ブレンパワードは使ってはいけない」「オルファンの意思」「オルファンが必要としている」とおそらく家族やジョナサンが普段から主張しているのであろう内容の一点張りになっていることです。2話では地球は再生させない方がいいからオルファンは浮上させるんだと主張していたことがカナンの口から語られます。

思考の停止や自分への刷り込みを行っていたのだろうと思えますし、それはやはりストレスフル。

 

勇の家族

彼の家族もまた曲者揃いで、グランチャーパイロットはオルファンの抗体として選ばれたのだと脱走した弟を撃墜することに戸惑いを見せないどころかむしろ周囲の静止を振り切って積極的に撃破する姿勢を見せる姉クィンシィ。支配欲も垣間見えます。そして17歳の誕生日である息子を「もう一度データを取りたいから準備しろ」と実験の対象としてしか扱わない両親。この2人は脱走した勇を撃破せよと主張するクィンシィを静止はしますがブレンを扱える勇に対し調べることは山ほどあるのだとあくまで実験の対象としてしか考えていないらしい頭が痛くなるような家族です。

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おそらくこの家族はオルファンに入る以前から研究や思想を中心に行動するような家族だったのでしょう。息子の世話をする気のない両親は勇を直子の下へ預けっぱなしにしており、実験台として必要となった時にこうして迎えに来た。彼がオルファンへ行くことを拒否したのは子供心に自分の姉や両親の性質や行けばどうなるかといったことが分かっていたからかなと感じました。

本当に誰も彼が17歳になったことを覚えていないのでしょう。

 

勇を取られたカナン

人類滅亡の手助けをすることや実験台になることに耐えかねて脱走した勇を追うメンバーの中には彼と行動を共にすることが多かったのであろうカナンの顔。個人的に1~3話の中で最も可哀想かもしれないなと思った女性です。 脱走前に勇に相談されていたにも関わらず未だ彼の主張は人類は滅ぼすべきものであると思い込んでおり、相談されたにも関わらず自分の話ばかりだったことを指摘され初めて「そうだったの」と認識します。しかし3話でまたしても相談がなかったと口にしており、人間の記憶力はこうもあてにならないものであるといった感じです。東京でブレンパワードにあって以来だそうですが確かにカナンは離脱を急ぎましたし、恋敵になると直感したが故の必死の自己アピールだったのでしょう。しかしそれを指摘されてなおかつ無自覚とあっては振り向いてもらえることはないでしょう。完全に失恋で負け組です。

 

勇を取った比瑪 

しかし一方の勇は劣悪な家庭環境であっても1年間覚え続けていた比瑪と「運命の再会」を果たし合体技で退けます。こちらは紛れもない勝ち組。

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誰も死なないとは聞いていましたがここは気が穏やかではありませんでした。Vガンダムの記憶が蘇った方もいたのではないでしょうか。

 

そして撃退後のラブシーンは機体が接触したかと思えば機体コックピットが股間部にあるのでそちらもガッチャンコ。笑うなという方が酷です。この後そして3話でも勇が唐突なキスを仕掛けるわけですが、個人的に面白かったのは「よくしゃべる女だな!」の方で、1話と3話でも同様の台詞が見られます。キスも含めて今の2人のルーティンワークのようになっているのが微笑ましかったですね。

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気力が余っていればブレンパワードの話もしたかったですがちょっと辛いので、ブレンパワードのコックピットが女性器それも子宮のように感じられたという感想で終わりにしようと思います。男性器っぽいターンエーとは逆(?)ですね。

やはりこれは女性の物語なのでしょうか?